今年は気温がありえないほど上がり、4月の中旬のうちから須坂市、大町市、白馬村の各所で一気に桜が満開となった。
長野での滞在もそろそろ終わりの時だ。ここで満開を迎えたのなら、撮影に行かねばならない。
だが、昨年と同じものを撮っても仕方ない。
最優先は須坂市の隣、高山村の五大桜の一つ『黒部のエドヒガン桜』。
この夕景と夜景をどうしても撮りたかった。
嬉しいことに天気は終始快晴、まったく雲が出ず、かつ殆ど人が居ない。
しかもこの桜の立地、田園地帯の脇に立っており、ロケーションはなかなか。
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黒部のエドヒガン桜 夕景 Nikon D800 + AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED F:5.6 SS:1/1250 ISO100
夕暮れはなんだか寂しいが、いい風景だ。
そして夜は、近くの住宅の光がわずかに桜を照らすので、出来上がる画の桜はほんのり色づく。
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黒部のエドヒガン桜 星景 Nikon D800 + AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED F:2.8 SS:15秒 ISO1600
天の川がバッチリ見えた。ただこの時期、この位置に天の川が来るのは午前3:00頃だ。
翌日も深夜。白馬方面、『野平の桜』へ。
到着が遅かった・・・すでに数十人のカメラマンがそれぞれの撮影位置を確保している。
午前2:00の段階で50人ほど。
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野平の桜 星景 Nikon D800 + AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED F:2.8 SS:15秒 ISO1600
隣の人とぶつかるくらい近くで撮影しなければならず、横構図ではちょっと邪魔なものが入りそうだったので、割り切って縦構図メインで撮影。
この桜、どこから見ても何故かハート型。
そしてそのまま朝を待つ。
白馬の春は寒い。今年は暖かいといっても気温は10度を下回る。
車に戻ると撮影場所を失う。ああ寒い。カイロお腹と背中に貼ってあるんだけどな。
朝、昇る朝陽の光が北アルプスを山頂から少しずつ照らしオレンジ色に染まっていく、いわゆるモルゲンロートが見られると期待した・・・でも今回は綺麗に色づかなかった。
ところでこの野平の桜、ここから程なくいったところにある中綱湖と並び、非常に人気の高い撮影スポットで、年々ここを訪れる人は増え続けている。
ここ野平地区は冗談抜きの限界集落であるが、この時期だけは三脚を立てた人で賑わう。毎年のこととは言え、地元の人にはさぞかし奇妙な光景だろう。
この日、一部のカメラマンのマナーの悪さが目についた。畑の中から撮影したり、駐車場があるのに路上駐車をしていたり。農家の方にも怒られていた。
いずれ、マナーを守らない一部の人たちの行動を起因として、この桜が切り倒されてしまうかもしれない。
有名になればなるほど、この桜の寿命を加速度的に縮めているかもしれないと思うと、なんだか虚しい。
・・・。
ここですっかり体も冷え切って、眠くてお腹も空いたからもう帰ろうと思ったのだが、道中で中綱湖を通る。今年は中綱湖はいいや・・・と思っていたのだが。
朝7時の段階でずいぶん湖面が綺麗で、リフレクションの状態も悪くなかった。
ここ、陽が昇りきるとたいがい風が吹き、湖面がざわつくのだが・・・。
「え、かなり綺麗じゃあないか」
サクッと20分程、撮影してしまった(笑)。
ああ、やっとこれで帰れるか・・・。
逗子に帰ったら、お土産のおやきを食べよう。
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