いつか行ってみたいと思っていた、ホエールスイムのメッカ(?)、トンガに行ってきました。
情報をまとめたので、興味のある方は参考にしてみてください。
Nadia AlyのHumpback Swim
5日間スイム7泊のプラン
今回は、世界的な写真家でもあるNadia Alyが手掛ける”Humpback Swim”、月曜から金曜までの5日間のスイム(宿泊は7日間)を申し込みました。宿泊先はFlying Annie Moaです。
費用:スイムと宿泊(朝食付き、昼食は船で。飛行機代は別。)込、3,700USドル(2023年)
結構な高額です・・・自分にとっては清水の舞台から飛び降りるような気持ちでした。
詳細はこちらからどうそ。
2024年のトリップは予約が始まっているので、興味のある方は要チェックです。
https://humpbackswims.com
往復詳細
往路
今回はニュージーランド経由で行くことにし、以下のようになりました。
【DAY1】
成田ーオークランド:NZ航空 NZ90 エコノミー 所要時間:約11時間
NZを観光して1泊
【DAY2】
オークランドートンガ(ヌクアロファ):NZ航空 NZ974 エコノミー 所要時間:約3時間
※余裕があればこの時点で空港ATMで現地通貨パアンガを入手&simカード購入が良いでしょう。
首都ヌクアロファで1泊
【DAY3】
トンガ(ヌクアロファ)ーババウ:ルルタイ航空(国内線) 所要時間:約1時間
【DAY4〜DAY9】ババウ滞在
復路
帰りは余計な宿泊が無いので楽でした。トランジットで休憩&暇つぶしする時間は十分あります。
【DAY10】
ババウーヌクアロファ(ファアモツ国際空港):ルルタイ航空(国内線)
ヌクアロファで10時間ほど待機のため、観光
【DAY11】
ヌクアロファーオークランド:NZ航空 NZ977 エコノミー
オークランド国際空港で8時間待機、仮眠と食事とお土産購入
【DAY12】
・オークランドー成田:NZ航空 NZ99 エコノミー
費用:約¥230,000(往復、NZ航空+ルルタイ航空)
ルルタイ航空のチケットは、公式HPから問い合わせて購入してください。
通常の航空会社のようにWEBで購入できないので注意です。
今回は、ご一緒した写真家さんが手配してくれたので助かりました。
Air Newzealand
https://www.airnewzealand.jp/
Lulutai Airlines
https://www.lulutai-airlines.to
フィジー経由の方が良いかも
休みがとれるなら、ニュージーランド経由よりフィジー経由の方がいいかもしれないです。
就航本数が少ないのですがフィジー航空のみでババウ島まで行けますし、国際線なので当然ながら荷物の制限もルルタイ航空より緩いです。
難点は、フィジー到着後、ババウ行きに乗れるのが3日後くらいになるということでしょうか。}フィジー観光をすればその分費用がかかるので、悩ましいところです。
以下のように、毎週火・金曜日に成田発の便があります。
そして、土曜日にババウ行きの便がありますが、金曜発のフィジー行きだとフライト時間が合わずこの便に乗ることができません。
費用はフィジー経由の方が若干高くなると思います(機材を預けるならVALUEかCOMFORTです!)が、わかり易くはあります。
気になる人はフィジー航空で調べてみてください。
https://www.fijiairways.com/ja-jp
持ち物詳細
預け荷物
各航空会社の荷物の制限ですが、
・NZ航空は預け荷物が23kgまで無料、持ち込み手荷物が7kg
・ルルタイ航空は預け荷物が23kgまで無料、持ち込み手荷物が5kg
どちらも預け荷物の超過分は追加料金を払えば32kgまで預けられます。
詳しくは各航空会社のHPを確認してみてください。
今回は、持っていくものの重量を自分で量り、あらかじめスプレッドシートにまとめておいたのであまり苦労はしませんでした。
スプレッドシートは今後も使えるよい資料になるので面倒でも最初に一度やっておけば便利ですね。
預け荷物の内訳は以下の通りです。参考までに。
計り |
ウエットスーツ3mm |
フード1mm |
フィン |
マスク(パラゴンS)保護ケース付き |
スノーケル |
ブーツ |
ドームポート(超広角)1つ |
ミニ三脚1つ |
ハウジング用アームSS1本 |
クランプ1本 |
変圧器&プラグ変換 |
USB充電器 |
脱落防止ロープ |
下着 |
水着大 |
水着小 |
パーカー |
Tシャツ |
タンクトップ |
ジャージ下 |
防寒具 |
ウルトラライトダウンジャケット |
靴下 |
スマートトラッカー |
爪切り |
タオル2枚 |
不織布マスク |
サンダル |
グリス |
曇り止め 20ml |
ポートドライ(20ml) |
望遠レンズ150-600mm |
NikonD800本体 |
NexusD800 |
除菌ウエットティッシュ |
飛行機のチケット、保険書類のコピー |
機内持ち込み手荷物
持ち込み手荷物だけはお金を払って上限を上げられるものではないので、しっかり重量管理をしておいた方がよいです。
NZ航空は手荷物の重さは一切量っていませんでした。
ルルタイ航空は小型のプロペラ機ということもあるせいか、持ち込み手荷物の重量もしっかり量るので注意です。
5kgというと、バッグ自体の重さ+バッテリー類とカメラ本体1台、GOPRO1台、レンズ1本くらいで到達してしまう重さです。
ただ、数人で行く場合は、お互いに協力し合って重量調整ができるのでそんなに問題にはならないと思います。
カメラハウジングについて
私は、メインで使うカメラハウジングは絶対に手持ちで行きたかったので、以下2案を試してみました。
【A案】
ハウジング(ファインダー付き、2.9kg)とポート(フィッシュアイ用、1.2kg)をバックパックに入れて(バッグとバッテリーと込みでギリギリ約5.8kg)、カメラ本体とレンズを装着した状態で首から下げる→身の回り品扱いで重さは量られない
【B案】
カメラ本体とレンズはバックパックに入れて(バッグとバッテリーと込みで5.2kg、余裕)、ハウジングをハンドバッグみたいな袋に入れて小脇に抱える→これも身の回り品扱いになった
個人的にはB案で全く問題ないと思いました。
入出国
NZ
ネットを調べると、ニュージーランドは入国審査が厳しいという記事がゴロゴロ出てきますが、実際はそうでもなく、すんなり入国できました。
食べ物や薬、植物、土、海水などが触れた道具の持ち込みを制限していますが、自分の場合は該当する者がないので特に何もなく通過です。
出国の際は、カメラハウジングについて聞かれ、10分くらい足止めを食らった程度でした。
以前、モルディブに行ったときもスリランカでの乗り換えで同様に聞かれたので、やはりハウジング手持ちは怪しまれますね・・・まあ、ちゃんと説明すれば問題ないのですが。
トンガ
入国時は、滞在日数のことでなにか聞かれたのですが、英語が聞き取れずに適当に流してたら通過できました(笑)
出国時は、出国カードを書かされただけで、あとはスムーズでした。
現地(ババウ)の様子
野良犬がとても多い
街中に野良犬が闊歩しています。
今の日本ではまずありえない光景です。
飼い犬も混ざっているようですが、一見しただけでは区別がつきません。
人間に噛みつくようなことはなさそうですが、夜はものすごい数の犬が吠えて少し怖いです。
この国では狂犬病は確認されていないようですが、気になる人は予防接種を受けておきましょう。
少なくとも、破傷風ワクチンは接種しておいたほうがいいかもしれません
治安は良さそう
ホエールスイムで有名な観光地ということもあり、お金のある外国人がよく出入りするためか、現地の人は穏やか。
学生がちょっとからかって来るくらいで全く心配いりません。中国人と間違われますが。
夜も星を撮りに行けるくらいは治安がいいです。
チップの習慣はない
トンガ自体にはチップの習慣はありません。
ただし、スイムのサービスにはチップを払う必要があるので注意です(Nadia Alyのサービスは最終日にNadia本人にまとめて支払うため、日々のサービスに都度払う必要はない)。
24時間営業のATMがある
現地通貨:パアンガを入手したい場合は、24時間無休のATMでクレジットカードでキャッシングできるのでとても便利でした。
ヌクアロファ経由で行く場合は空港(ファアモツ国際空港)にATMがあるので、到着してすぐここで現金を確保するのがベストです。
現地で両替するよりレートが安く、帰国後すぐに返済できるのでキャシング一択です。
※日本では両替できません。
医療は貧弱
トンガは医療についてはかなり弱いそうです。
専門医はほとんどいないようなので、病気はともかく、スイムによる大怪我は絶対に避けなければなりません。
万が一、高度な治療を要する怪我をした場合、フィジーやニュージーランドで治療を受けることになりそうです。
食事
ババウ滞在中の夕食はすべて外食でした。
入ったお店は
THE KRAKEN
MANGO CAFE
Bellavista Cafe & Restaurant
あと中華料理屋、名前は忘れましたw
現地の郷土料理的なものは食べていないのでわかりませんが、
鶏肉を焼いたものに辛いケチャップをかけたものとタロイモは食べました。これはファストフード的なものでしょう。
まあまあ美味しく食べられました。
スイムの実態
毎日1日中スイムできるわけではない
トンガに行くとみんなすごいクジラに出会って帰って来るイメージを持っていると思いますが、
クジラをたくさん発見しても、そのクジラが一緒に泳げる個体かどうかは別です。
渋いときはとことん渋いので、めぐり合わせが悪いとなかなか泳げません。
実際、私は1日目と4日目、5日目は午前中はほとんど泳げませんでした。
どの日も最後にいい個体と泳げましたが、1日中クジラと泳げるわけでは無いということは理解してください。
そこらへんは日本のホエールスイムと一緒です。
ハズレの日が必ずあると思っていたほうが良いです。過度な期待は禁物です。
素潜りは基本禁止、接触には注意
毎回全力で泳ぐつもりで
日本、特に沖縄のホエールスイムは泳ぎ禁止、浮いているのが絶対ですが、こちらではそんなことをしていたらクジラを水中で見ることは永遠にできません(笑)。
エントリー後、全力で泳ぐつもりでいましょう。
泳げない人は容赦なく置いて行かれますのでそのつもりで。
船長やガイドにもよりますが、100mや200mは平気で泳ぐことになると思います。
とはいえ、フィンを特別高価なものを使う必要はないと思います。
私は今回はMEWフィンを使用しましたが、ロングフィン使用者と同等以上に泳げました。
基本的な泳力と、それを維持する体力があれば大丈夫。
船長とガイドの指示には従う
撮影について
写真はかなり撮れる◎
日本のホエールスイムは一回のスイムの人数が12人程度、しかもガイドより前に行けない上に泳げないので撮影には不向きです。
しかしトンガでは一度にエントリーできる人数はガイド含め5人までと決まっています。
また、ガイドの前に出ていても特に問題はありません(場合によってはガイドの後ろにいろと言われます)。
そのため、超広角レンズでも人間が多数画角に入り込むことはなく、十分撮影ができます。
とはいえ、他のゲストも広角レンズでかなり寄ってくるので常に泳ぎながら構図を意識しなければなりませんが、人数が少ない分ストレスはありません。
近くで泳がせてくれる個体に出会うことさえできれば、上のような写真なら特別なスキルも不要で、誰でもかなりの枚数を撮れることでしょう(上の写真はNikon D850 + AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDで撮影)。
あとは限界まで泳ぐだけです。体力さえあればなんとでもなります。
透明度は普通。特別良くもなく悪くもなく。
5日間のスイムでは、特別透明度が良いという印象はなく、かなり悪いときもありました。海域によって透明度も異なるので一概には言えませんが、ものすごく抜けているということはなかったです。
大体、15m~20mくらいと思っておけばよいでしょう。
快晴でかつ近くでスイムができても、透明度が悪く濁っている場合は、思い通りの画にならないこともあります。
こればかりは、入ってみないとわかりませんね。
宿泊(ババウ島)の感想
Wi-Fiはすごく弱い、部屋では電波が入らない
宿のWi-Fiはとても弱く、共有スペース以外はほとんど通信できませんでした。
事前に自分で通信手段を確保しておきましょう。
アリがよく出る
私はほとんど気にしませんでしたが、ベッドにアリが這い回っていたりします。環境的に仕方ないものと思ってください。
朝食は普通
ここの宿は朝食付きですが、普通にパンと卵(目玉焼き/スクランブルエッグ/オムレツ)、牛乳とシリアルとフルーツ(バナナ・スイカ、パパイヤ)が出るくらいで、お肉は出ません。
コーヒーは常時好きなだけ飲めます(インスタント)。
部屋にアメニティは無い
日本のホテルのようなアメニティは皆無(歯ブラシ、ティッシュ等も無い、あるのはタオルのみ)なので、すべて自分で用意しましょう。
出発までに準備しておいたこと
予防接種
米ドルの確保
米ドルはトンガでも通常の支払いで使えることがよくあります(現地通貨:パアンガしか使えないところももちろんあります)。
スイムのサービスに支払うチップが米ドル指定になっている場合があるので、事前準備をしておきましょう(Nadia Alyのサービスは米ドル指定)。
忙しい人は、宅配両替サービスを利用するのがおすすめです。
目安:$500〜$700(チップ分込み)
費用:¥100,000くらい(当時の為替で1ドル/140円)
健康の維持
当日になって、体調不良で行けなくなった、または滞在中調子が悪くて泳げないとなったら目も当てられません。
日頃から生活のリズムを崩さず、暴飲暴食は控えるのが基本です。
体の器官に不安がある人は病院に行っておきましょう。
私は普段は筋トレをし、出発2週間前くらいからビタミンCや漢方で体調を整えておきました。
ビタミンCはタブレット、漢方は葛根湯です笑
現地での通信手段の用意
日本のキャリアでトンガに対応していればそれで問題ないですが、2023年9月時点でahamoやpovoは海外ローミングでもデータ通信には対応できていません。
事前にesimを購入しておくか、携帯Wi-Fi端末を持っていくのが良いです。
もしくは現地に到着後、物理simカードを購入するのもアリです。
※ただ、トンガに対応していても、それは首都ヌクアロファ近辺のみで、ババウ島は未対応の場合があります。
今回私は、事前にairaloのesim(3GB/15日間)を購入しておきました。
※滞在中に足りなくなって追加で3GBを購入しました。
ここのesimはババウ島でも使用できました。
現地でどれくらい電波が入るかはものによって異なるので、各通信業者の口コミをよく調べることをおすすめします。
世界各国のesim、物理simについては、Traveltomtomで詳しい記事があるのでとても参考になります。
費用:¥7,000~(3GB×2)
現地で日本のスマホアプリを操作したいのでVPNを契約
現地で日本のソシャゲとかやりたい人は、アプリによっては日本国内限定利用のものがあるため、アプリ自体が起動できません。
そういう場合はVPNを使用することで日本のサーバーを仲介してゲームに接続するやり方でプレイ可能です。
※BANされる可能性がありますが、自己責任で利用してください。
私はNordVPNというアプリを1ヶ月間だけ使用する契約をしました。
1TBのストレージ付きなので、撮影データのバックアップにも使えました。
費用:¥2,500
外務省のHPをチェック
現地の社会情勢、予防接種の情報、治安、医療体制など、重要な事項が記載されているのでしっかりチェックしました。
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