Open Water部門で2位、2年ぶり2度目の上位入賞
Ocean Geographic Pictures of the Year 2023 のOpen Water部門で2位を獲得しました。
2021年に Fish Behavior 部門で1位を獲得以来、2年ぶりの上位入賞となりました。
入賞作は、UPY’22、35AWARDSでも入賞歴のあるこの写真です。
沖縄で撮影した、ザトウクジラです。
お気に入り、かつ客観的にいけると判断した作品なので嬉しいですね。
さらに、部門の審査員がBrian Skerry氏だったので、高く評価してもらえたことはとても光栄です。
もちろん、それを知っていてOpen Water部門に応募しています。
全受賞作品は、以下リンクから閲覧できます。
https://ogpicoty.ogsociety.org/2023-list
日本人入賞者多し
今年は日本人入賞者6人。しかも殆どが上位入賞者です。すごいですね。
毎回、誰が入賞するかわかりませんが、どのコンペでも入賞する人はだいたい同じ傾向が強いです。
数年前まで日本人はあまり見なかったのですが、ここ2,3年で一気に増えた感があります。
来年以降もこの調子でたくさん入賞者が出てくるといいですね。
コンペで入賞したい人は・・・
あくまで水中写真の場合においての話ですが、
「フォトコンペに挑戦したい」
「フォトコンペ、応募しても全然入賞しない」
と思っている人は、以下をちょっとだけ意識してみてはどうでしょう。
ここに挙げた以外でも大事なことはありますが、とりあえず一部だけ。
必勝法は存在しない
よくあるフォトコン対策なフォト講座。
存在自体は有用です。実際、それで受講生がコンペで入賞する例もあるにはあります。
ただそれが本当の意味でできる講座はごく稀です。私の知っている中では片手で数えるほどしかありません。
そして、当然ながら必勝法などというものは存在しません。
大事なのは講座で学んだことを自分で噛み砕いて消化できるか。この一点に尽きます。
自分で考える力がない人は勝ち続けることはできません。
潜る本数、撮影枚数は必ずしも作品の質と比例しない
「潜る本数と撮影枚数が作品の質と比例する」が成立してしまったら、ダイビングガイドや資金力のある人が最強になりますが、そうはなっていません。
「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」というのも、この場合必ずしも当てはまりません。
下手な鉄砲はいくら撃っても期待するほど当たりません。
むしろ、半端に当たったことで自惚れてしまい、以降どんどん下手になる可能性すらあります。
ちなみに私は、近年は年間100本も潜っていませんが、それなりに結果を出しています。
今回入賞した写真は2021年の3月に撮影しました。コロナ禍2年目で感染者が大幅に増えたこの年の潜水は20本くらいでした。
なかなか潜りに行けないという人でも、チャンスはあります。
感性という調子の良い言葉に惑わされない
これはあくまで自然写真に限った話ではありますが、よく聞く「感性(センスとか)」という言葉。
私から言わせれば、この言葉を多用する人ほど「思考」と「試行」「観察」をしてないように見受けられます。
「何かが降りてきた」系もこれに該当するかもしれませんが、何も降りてきやしません(笑)。
それでうまく撮影できたのは「偶然」の賜物というやつです。
単純にその時たまたま「運が良かっだけ」です。
そのように撮影しているうちは、コンペで入賞しても続かないでしょう。
感性を語るなら、撮影技法や生態など、学べることを学んでからにしましょう。
知識と経験が無いと才能があっても感性は育ちません。
もっとも私は、自分にそっちの感性があるとは思っていませんが。
自分と他人の写真を観察する
コンペに常連で入賞するような人の写真をよく観察し、自分の写真と比べてみることをお勧めします。
真贋を見る力を養うというほど大げさなものではないのですが、自分の作品にないものを見出すには必要な作業かと思います。
これを繰り返していると、自分が見切りをつけた過去写真から思いがけない掘り出し物が見つかることもあります。
ただし、他人の写真を見る場合はできればSNS上ではなく、その人のHP上でなるべく大きな画像で見たほうがいいです。
よく言う「穴が空くほど見ろ」を実践してみましょう。
ひねくれ者になる
他人と同じ写真を撮ることは否定しませんし、むしろ最初は模倣から入ったほうが上達が早いと思いますが、
いざ自分の作品を〜となったら、
「誰かと違った作品を撮る」ことを意識してみてもいいかもしれないです。
「絶対あいつと同じ構図では勝負しない!」くらいでもいいです。
他人の劣化コピーを量産するか、自分の色を出すかは、本人次第ですが。
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