3月の流氷以来、再び羅臼を訪れた。
今回の目的は、カラフトマスの遡上。初挑戦です。
淡水でのダイビングは数年前に本栖湖で潜って以来。
今年は裏年(実りの少ない年)ということで、遡上するカラフトマスの数はかなり少ないという情報をある釣り人のブログから入手していました。
残念ではあるけれど、当たり外れは自然相手ではごく当然のこと。
それよりも、水温低いし大丈夫かなという心配の方が強かったりする。
北海道は知床半島のこの時期の気温は20度前後。最低気温は12、3度といったところなので、関東とは10度近くの差があります。
しかも今回の滞在中はずっと曇天からの雨でした。
ダイビングポイントは滝壺と、川の2箇所。
どちらもウェイトを通常より重くしないと流れに体を持っていかれます。
滝壺は背丈ほどの水深
ベスト6kg+ベルト8kg+アンクルウェイト500g×2=15kg
川は数十センチの水深に川の激しい流れがあるので
ベスト×2=12kg+ベルト8kg+アンクルウェイト500g×4=22kg
川はちょっと重くしすぎたけど、それでも流れの強いところに体を持っていくと流されます。
数が多いときはカラフトマスの群れが陸から黒い影となって見えるほどらしい。
そんな状況とは程遠いが、少なければ少ないなりに、滝壺の水の泡を背景に目一杯広角で撮影すればまあそれなりの画になるでしょう。
カラフトマスを見るのは初めてでしたが、予め情報を得ていたとはいえ実物は思っていたより大きく、迫力があります。
彼らは皆、川を上ってくるためか、全身傷だらけ。繁殖の為に残った生命力を振り絞っていると思うと、逞しく、悲しく、そして美しい姿です。
ホタテが海底にびっしり居るということで一本だけ海で潜りました。
視界に収まりきらない量のホタテが海底を埋め尽くしています。
そしてそのホタテを食べようと集まるカレイが一つのホタテを奪い合っているシーンがちょっと面白かった。
これだけあるんだから自分で割って食べりゃいいのに・・・笑
最終日、ダイビングポイントに到着後、茂みが荒らされていました。
ガイドさん曰く「熊来ましたね・・・」だそうです。
エントリー直前まで少しビビってました。
潜水中に出会ったら・・・ウェイト外してBC脱いで・・・無事に逃げ切る自信はないですね。
私の故郷もそれなりに熊が出没する土地ですので、なんとなく怖さがわかります。
知床は普通に熊が出没する土地です。
近年は、観光客が車から降りて近づいて撮影したりするようですが、自ら命を危険にさらすだけでなく、熊を駆除するという結果も招きます。
ここで持論を展開するつもりはないですが、
「野生動物との距離感をきちんと認識して付き合っていく」ことを常に心に留めておきたいものです。
カラフトマスの筋子のみを抜き取って身を捨てる密漁者が居るため、ポイントの詳細は一切お教えできません。
ネットで調べたらわかってしまうかもしれませんが、私からはこれ以上の情報は一切出しませんのであしからず。
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